博多で焼きものを愛でつつ食べる(博多一波と小鹿田焼・波佐見焼)。

2022年12月30日、鹿児島での日々を終え、博多で年越しをしようと思っていたので鹿児島中央駅から九州新幹線に乗りました。新幹線が開通する前、若い頃からずっと乗っていた鹿児島と博多を結ぶ高速バス「桜島号」でもよかったのですが、すでに世間は年末年始の休みに入っているので、福岡市内に入るところで非常に渋滞しているのではないかと思い九州新幹線にしたわけです。

 

普段でも週末は渋滞するので、博多行きの高速バスが一旦福岡空港に停車するときはそこで降りて地下鉄で天神駅または博多駅に向かうと市内の宿泊先には早く到着できたりします。が、桜島号はたしか福岡空港には停まりません。

 

今回はJRを選択しましたのでそのような心配をする必要はなく、ビールを何本か買って新幹線に乗り込みました。ビールを飲むと気持ちよくなってしまい、寝ているうちあっという間に博多駅に到着です。一旦ホテルにチェックインをして18時ごろに夕飯を食べるところを探そうと外出しました。

 

ここ3年ほど博多ではお気に入りの「博多一波」という居酒屋があるのですが、なかなかの繁盛店でしかもその日は12月30日だったので、年始三が日が過ぎた頃、帰る直前に行ってみようと思っていました。が、その店の前を通ったら意外と空きがありそうな雰囲気。扉を開けて聞いてみると「お席ご用意できます」とのことで、2022年最後の幸運を享受いたしました。

 

このお店が好きな理由はいくつかあります。若い方ばかりのスタッフは皆さん接客が丁寧で私のような年配の客にとっても居心地がいい、それともちろん味がいい、それらに加えて私が特に気に入っているのは器のほとんどが波佐見焼小鹿田焼、おそらく小石原焼きなどのセンスのいいものを使用されているところです。(他にも著名な焼き物を使っていらっしゃるのかもしれませんが私に見分けがつくのはそれくらいでした。)

 

お刺身の盛り合わせは(おそらく)小鹿田焼のお皿。

刺身盛り合わせ。

そして外せないゴマサバ。取り皿は波佐見焼

ゴマサバ。

もつ鍋も一人前から出していただけるのでそれもいただき、素敵な2022年の締めくくりになりました。

 

食事を終えて勘定をお願いすると厨房の方の一人が声をかけてくださったので、味はもちろんのこと器がステキなので博多に来るといつもお邪魔しているとお伝えしたら、「特に器にはこだわりを持っているので、そう言っていただけると嬉しい」とおっしゃっていて、言ってみてよかったと思いました。

鹿児島のドライブコース(砂楽、砂湯里、たまて箱温泉)

鹿児島は好きな土地なので毎年1~2回ほど訪れているのですが、滞在中一日はレンタカーを借りてドライブをします。毎年のことなのでドライブのルートは毎回ほぼ同じ、以下のようになります。

 

1.朝9時ごろ鹿児島市内を出発。

2.10-11時ごろ指宿市山川(旧山川町)の砂蒸し風呂「砂湯里」で日々の毒を排出。

3.12時頃開聞岳登山口近くにある「そばの館 皆楽来(みらくる)」で手打ち蕎麦の昼食。

4.もう一度指宿市山川に戻り、砂湯里の隣にある「たまて箱温泉」で開聞岳雄大な姿を眺めながら露天風呂。

5.時間に余裕があれば西に車を走らせて、日本三大砂丘の一つである吹上浜を散策。

6.夜、鹿児島市に戻る。

 

2022年の年末もこのようなルートでのんびりドライブを楽しもうと思ったのですが、少し前に砂蒸し風呂の砂湯里の敷地内で土砂崩れがあり、現在休業中なので砂蒸し風呂に入れない(2024年4月に営業再開予定とのこと)。でも、体中にたまった毒が自分を蝕み始めているのでなんとかしてデトックスしたい。

 

ということで、今回は鹿児島市から砂湯里に向かう手前にもう一つある指宿市営の砂蒸し風呂「砂楽」で毒を出してきました。砂湯里と砂楽の違いはそれほどないのですが、唯一の違いは砂湯里の方砂に蒸されている自分を係員の方にスマホを渡せば写真を撮ってくださる一方で、砂楽の方は撮影は不可というところでしょうか。

 

ということで砂楽では10分でいいと言われるところ、どんどん毒を出そうと欲張って20分ほど砂に蒸されて気分爽快。砂を流すために用意されている内湯もとても気持ちのいい温泉で、すべすべする肌をニヤニヤしつつさすりながら再度車に乗り込み一旦たまて箱温泉の近辺を通り過ぎて「そばの館 皆楽来(みらくる)」に。

 

写真の山かけ蕎麦をいただきました。太めの田舎蕎麦にかかったたっぷりの出汁に山芋が絡んで、最後の一滴まで飲み干しました。血圧が・・・主治医の先生ごめんなさい。

みらくるの山かけ蕎麦です。

蕎麦でおなかが落ち着くと来た道を引き返したまて箱温泉。この露天風呂は数年前に私が見ていた頃の露天風呂ランキングでも北海道の豊平峡温泉と首位を毎年争っていたというくらい景色も風情もある露天風呂です。おそらく今も上位にランクインしているのではないでしょうか。経営が同じなので、砂湯里の砂蒸し風呂とのセット券で利用できます。

 

〇〇富士という山は日本各地にありますが、薩摩富士こと開聞岳もとても美しい姿です。露天風呂からは弧を描いてずっと続く砂浜の向こうに開聞岳がそびえたっていてとても美しい。何度でも訪れてしまう理由です。

 

ちょうど年末の御用納めの日だったのでまだ観光客もまばらでゆっくりのんびり露天風呂を楽しみました。翌日からはかなり混みあったと思います。

 

今回はたまて箱温泉でのんびりしすぎてレンタカーの返却時間に間に合わないかもと思いつつも、車からでも景色を楽しみたいと枕崎の方を回ってちょうど薩摩半島を一周する形で鹿児島に戻りました。

 

上記の行程4まででしたら、そのまま来た道を引き返せば鹿児島市内に夕方には帰ってゆっくりと鹿児島の夜を楽しめると思います。あ、あと開聞岳周辺から近いので流しそうめんで有名な唐船峡に行ってみるのもありだと思います。

宮崎「戸隠」の釜揚げうどん(年末の鹿児島 1)。

戸隠の釜揚げうどん


20年ほど前に転職をして100%リモートワークとなったので、それ以来ずっと仕事をしながら旅を楽しむ日々を過ごしています。2023年の元旦を機に、ふと自分の旅の記録も兼ねて何か書いてみようと思い立って重い腰をあげてみました。毎週一回くらい更新できればなぁと考えています。

 

コロナ前数年は毎年ヨーロッパで年越しをしていたのですが、ここ3年は国内で。

 

今回は先月一般的な仕事納めの2日ほど前に鹿児島に飛びました。19:30発のJAL655便を購入していましたが、クラスJシートでゆったり行きたいと思い3時間ほど前に空港に到着。チェックインカウンターでアップグレードの可否を伺ったところ、

 

「どちらも空きがございますが、どちらにアップグレードなさいますか」

「???」

 

羽田-鹿児島便にファーストクラスが設定されていたことをその時に知ったのでした。今までは新千歳、伊丹、福岡、那覇便だけだったと思うのですが(漏れがあったらすみません)、この度鹿児島便と広島便にも設定されたとのこと。年末でもありますし、10000円を奮発してファーストクラスへ変更していただきました。

 

私はカンタス航空でポイント(マイル)を積算していて、なんとなく「ライフタイム」ワンワールドサファイア会員を目指しているので、こういうところで少しでもポイントを稼いでおきたいという気持ちもあるのです。

 

久しぶりに乗るJALのファーストクラス。これまでに伊丹便には何度か乗ったことがありましたが、鹿児島便はそれよりも飛行時間が長くゆっくりと食事と森伊蔵を楽しみました。前回伊丹便のファーストクラスを利用したときには白ワインが私の好きな南アフリカのシュナンブランだったのですが、今回はもう別のモノに変わっていて少し残念ではありました。ファーストクラスは4席あったのですが、今回の乗客は2人。鹿児島便では始まったばかりなのでまだ浸透していないのかもしれません。

 

最終便にも関わらず、空港は到着客と出迎えの人であふれかえっていました。鹿児島はのんびりと仕事ができて、ちょっと仕事に疲れたら海の方に散歩に行けば水路で泳ぐイルカも眺められますし、美味しい料理も多く焼酎も安いのでよく行く場所の一つです。今年だけでもう4回目の訪問だったのですが、毎回来るたびに人が多くなっていて世の中がだんだんと正常化に向かっているんだなと実感します。

 

すし詰めの空港リムジンで鹿児島市内のホテルにチェックインしたらもう22時を回っていましたので、友人がやっているバーに顔を出したらせっかく来てくれたから2時まで大丈夫だよと言ってくれたので、前回からのキャッチアップを楽しんでその日は終了。

 

と思ったら、天文館の中にある宮崎釜揚げうどんの有名店「戸隠」がまだ営業していたのを見てしまったので吸い込まれるように入店。たっぷりのお湯でぽったりと茹で上げられた細めのうどんを濃い目のつゆにつけてすすると、散々飲んだ酔っ払いの身体に溶け込んでいきました。

 

翌朝後悔するのにね。

 

恥ずかしながら、釜揚げうどんが宮崎の名物だとは知らなかったのですが、数年前に鹿児島のこの戸隠の支店ができたのをきっかけに知るようになり、今年は現地に伺って他の店でも食べてみました。